スマホでかんたん貸出管理
カシカン
無料から使える貸出管理サービス「カシカン」の使い方を紹介しています。
カシカンの利用・登録はこちらから。
保育士特定登録取消者管理システムとは?採用時に施設・事業者が確認すべき対象者・検索方法・情報管理

保育士特定登録取消者管理システムとは?採用時に施設・事業者が確認すべき対象者・検索方法・情報管理

2024年4月から運用開始。保育士採用時のデータベース活用が義務に

2024年4月1日、児童生徒性暴力等を行ったことにより保育士登録を取り消された者などの情報を管理する「保育士特定登録取消者管理システム」の運用が始まりました(保育士特定登録取消者管理システムの概要-p.2)。児童福祉法に基づき、保育士を任命・雇用しようとする施設や事業者は、採用時にこのデータベースを活用する必要があります(保育士特定登録取消者管理システムの概要-p.2児童福祉法(抄)-p.14)。
本記事では、こども家庭庁の資料をもとに、次の点を解説します。
  • 特定登録取消者とは誰か
  • どのような行為が対象となるのか
  • 検索対象となる保育士と施設の範囲
  • 採用時の検索方法
  • 検索結果が表示された場合の対応
  • IDや検索履歴などの情報管理ルール
※本記事は、こども家庭庁が公表した概要資料をもとに整理しています。申請方法やシステム操作などの実務は、最新の業務マニュアル・通知も確認してください(保育士特定登録取消者管理システムの概要-p.2データベース利用者の義務-p.12)。

制度が作られた背景

保育士特定登録取消者管理システムは、児童生徒性暴力等を理由に保育士登録を取り消された者などの情報をデータベース化し、保育士の採用時に確認するための仕組みです(1.制度/システム構築の背景-p.3)。背景には、教育職員等に対する資格管理の厳格化があります。教育職員等については、児童生徒性暴力等を行った者に関する資格管理制度が先行して整備されました(○制度/システム構築の背景-p.4)。
その後、保育士についても児童福祉法が改正され、次のような仕組みが設けられました(○制度/システム構築の背景-p.4児童福祉法(抄)-p.14)。
  • 特定登録取消者を再登録する際の審査を厳格化
  • 特定登録取消者の情報を国のデータベースで管理
  • 保育士を任命・雇用する者による採用時のデータベース活用を義務化
制度の主な経緯は次のとおりです(○制度/システム構築の背景-p.4)。
時期内容
2022年6月15日改正法公布
2023年12月22日データベースに関する規定の施行期日を定める政令公布
2024年4月1日保育士特定登録取消者管理システムの運用開始
児童福祉法では、国がデータベースを整備し、都道府県知事が必要な情報を迅速に記録すること、保育士を任命・雇用する者が採用時にデータベースを活用することを定めています(児童福祉法(抄)-p.14)。

「特定登録取消者」とは

データベースに記録される「特定登録取消者」は、主に次の2種類です(○「特定登録取消者」とは-p.5記録の対象となる「特定登録取消者」について-p.6児童福祉法(抄)-p.14)。

1. 児童生徒性暴力等を行い、保育士登録を取り消された者

児童生徒性暴力等を行ったことにより、都道府県知事から保育士登録を取り消された者が該当します(○「特定登録取消者」とは-p.5児童福祉法(抄)-p.14)。

2. 登録後の行為が、後から児童生徒性暴力等に該当すると判明した者

児童生徒性暴力等以外の理由で保育士登録を取り消された者のうち、保育士登録を受けた日以後の行為が、後から児童生徒性暴力等に該当していたと判明した者も対象です(○「特定登録取消者」とは-p.5記録の対象となる「特定登録取消者」について-p.6)。ここでいう「登録後の行為」は、登録取消し後に行われた行為という意味ではありません。保育士登録を受けた日以後に行われた行為であれば、法施行前の行為も含まれます(○「特定登録取消者」とは-p.5記録の対象となる「特定登録取消者」について-p.6)。
また、法施行前の登録取消しが対象となる場合もあります。そのため、制度の運用開始後に発生した事案だけが記録されるわけではありません(○「特定登録取消者」とは-p.5)。特定登録取消者の再登録については、行為の内容、改善更生の状況、その後の事情などを踏まえ、再登録が適当と認められる場合に限られます(児童福祉法(抄)-p.14)。

対象となる「児童生徒性暴力等」の範囲

「児童生徒性暴力等」は、性交等やわいせつ行為だけを指すものではありません。児童生徒等に性的な被害や不安を与える幅広い行為が対象となり得ます(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。法律上は、主に次の5つの類型に分けられます(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。

1. 性交等

児童生徒等に性交等をすること、または児童生徒等に性交等をさせることです(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。不同意性交等罪に当たる行為のほか、児童福祉法や青少年健全育成条例などにより禁止される性交等も含まれ得ます(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。

2. わいせつな行為

児童生徒等にわいせつな行為をすること、または児童生徒等にわいせつな行為をさせることです(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。不同意わいせつ罪に当たる行為や、条例で禁止されるわいせつ行為などが含まれ得ます(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。

3. 面会要求、児童ポルノ、性的姿態の撮影など

次のような行為も対象となり得ます。
  • 16歳未満の者に対する、わいせつ目的の面会要求や面会
  • 性的な姿態を撮影した映像の要求、いわゆる自撮り要求
  • 児童買春の周旋・勧誘
  • 児童ポルノの所持・提供など
  • 児童生徒等に関する性的姿態等の撮影
  • 性的な映像の提供、送信、記録など
これらは、刑法182条、児童ポルノ法、性的姿態撮影等処罰法に関する行為として整理されています(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。

4. 身体接触や撮影など、著しい羞恥や不安を与える行為

児童生徒等の身体に触れる行為、下着や身体を撮影する行為、撮影目的で機器を向けたり設置したりする行為などが含まれ得ます(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。
ただし、児童生徒等を著しく羞恥させたり、不安を覚えさせたりするような行為であることが要件となります(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。

5. 性的羞恥心を害する言動

児童生徒等に対し、性的羞恥心を害する言動であって、心身に有害な影響を与えるものも対象です(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。資料では、児童生徒等に対する悪質なセクシュアル・ハラスメントなどが例として挙げられています(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。

同意や刑事罰の有無は問われない

児童生徒性暴力等に該当するかどうかは、児童生徒等の同意や、行為の際に暴行・脅迫があったかどうかを問いません。また、刑事罰が科されなかった行為でも、児童生徒性暴力等に該当する場合があります(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。
一方、着替えや排泄の支援、介助、実技指導など、業務上必要な身体接触については、必要な範囲・態様にとどまる限り、対象とはならないと考えられています(○「児童生徒性暴力等」とは-p.6)。

データベースに記録される情報

データベースには、特定登録取消者について、次のような情報が記録されます(○データベースに記録すべき特定登録取消者情報の主な項目-p.7)。
  • 氏名、フリガナ
  • 取消時の登録簿上の氏名
  • 生年月日
  • 保育士登録番号
  • 保育士登録日
  • 登録した都道府県
  • 保育士登録の取消年月日
  • 取消事由
  • 児童生徒性暴力等の類型
登録取消し後の改名なども考えられるため、判明している場合は、現在の氏名だけでなく旧姓や改名前の氏名も検索の対象となります(○データベースに記録すべき特定登録取消者情報の主な項目-p.7○「データベースを活用する」ことについて-p.11)。元資料では、取消情報の掲載期間は「少なくとも40年間」とされています。また、保育士登録が資格制度となった2003年11月まで遡って掲載されます(保育士特定登録取消者管理システムの概要-p.2)。
なお、40年の起算日や、期間経過後の取扱いについては、最新の公式資料を確認する必要があります。

検索対象となる保育士

ここでいう「保育士」は、保育士資格を持っている人全員を指すわけではありません。対象となるのは、保育士登録を受け、保育士の名称を用いて、児童の保育や保護者への保育に関する指導を業として行う者です(○「保育士」について-p.8)。
したがって、次の点に注意が必要です。
  • 保育士資格を持っているだけの人は、検索対象ではない
  • 保育士登録をしていても、保育士の名称を用いて業務に従事していない人は対象ではない
  • 保育士として任命・雇用しようとする人が採用時の検索対象となる
  • 在職中の保育士は、この採用時検索の対象ではない
在職者が検索対象外であることは、施設の報告義務や、問題が疑われた場合の対応が不要という意味ではありません。保育士を任命・雇用する者は、担当する保育士について、一定の欠格事由に該当すると認めた場合や、児童生徒性暴力等を行ったと思料するときは、速やかに都道府県知事へ報告する必要があります(児童福祉法(抄)-p.14)。

対象となる施設・事業者

データベースのアカウント付与対象となるのは、原則として次の条件を満たす施設・事業所です(【上記以外でデータベースの活用対象となる施設・事業所】-p.9)。
  1. 法令上、保育士または保育教諭を置くことなどが明らかである
  2. 所轄庁による指導監督権限が及ぶ
  3. 継続的に保育士を任命・雇用し、施設・事業所ごとにアカウントの付与先が明確である
対象は保育所や認定こども園に限られません。主な対象施設・事業には、次のようなものがあります(【上記以外でデータベースの活用対象となる施設・事業所】-p.9)。

保育・認定こども園

  • 保育所
  • 幼保連携型認定こども園
  • 幼保連携型以外の認定こども園
  • 預かり保育
  • 一時預かり事業

児童福祉施設

  • 児童養護施設
  • 乳児院
  • 母子生活支援施設
  • 児童心理治療施設
  • 一時保護施設

障害児支援に関する施設・事業

  • 福祉型障害児入所施設
  • 医療型障害児入所施設
  • 児童発達支援センター
  • 児童発達支援
  • 放課後等デイサービス

地域型保育・その他の事業

  • 小規模保育事業
  • 事業所内保育事業
  • 病児保育事業
  • 家庭的保育事業
  • 居宅訪問型保育事業
  • 乳児等通園支援事業
  • 認可外保育施設
  • 企業主導型保育施設
そのほか、資料には女性自立支援施設、女性相談支援センター、結核児童に対する療育を行う病院なども挙げられています(【上記以外でデータベースの活用対象となる施設・事業所】-p.9)。
ただし、各施設が対象となるかは、保育士の配置状況や所轄庁の指導監督権限などによって異なります。自施設が対象かどうかは、こども家庭庁や所轄庁の最新案内で確認してください。

アカウントが付与されない施設等

必ずしも継続的に保育士を任命・雇用しない施設等には、個別のIDが付与されない場合があります(【上記以外でデータベースの活用対象となる施設・事業所】-p.9)。
ただし、法令上、保育士を置くことなどが明らかで、所轄庁の指導監督権限が及び、法令に基づく運営状況報告を行っている施設等は、個別申請によってデータベースを活用できます(【上記以外でデータベースの活用対象となる施設・事業所】-p.9)。
資料では、例として次のような施設が挙げられています(【上記以外でデータベースの活用対象となる施設・事業所】-p.9)。
  • 買い物中の顧客の子どものみを保育するショッピングモール内の託児所
  • 認可外保育施設の届出対象外で、年1回以上の運営状況報告を行う施設
この場合、施設側が直接検索するのではなく、個別の申請に応じてこども家庭庁が検索し、結果を回答します(【上記以外でデータベースの活用対象となる施設・事業所】-p.9)。
申請窓口、必要書類、回答までの期間などは、最新の業務マニュアルや公式案内を確認してください。

データベースを利用できる人

機微な個人情報を扱うため、データベースを利用できる人は、施設または法人の「採用責任者」に限定されます(○「保育士」について-p.8データベース利用者の義務-p.12)。
採用責任者とは、次のような人です(○「保育士」について-p.8)。
  • 施設・事業所の任命権者
  • 雇用主
  • 任命権者や雇用主から、保育士の採用権限を付与された人
公立施設の施設長、市区町村の人事担当課長、私立施設の施設長、法人の長などが例として挙げられています(○「保育士」について-p.8)。
施設または法人につき、原則として1つのIDが付与され、アクセス権限も登録された採用責任者1名に限定されます(○「保育士」について-p.8データベース利用者の義務-p.12)。IDやパスワードを複数の担当者で共有できるかどうかは、最新の利用規約や業務マニュアルを確認してください。

採用時の検索方法

保育士を任命・雇用しようとするときは、採用責任者がデータベースを検索します(○「保育士を任命し、又は雇用しようとするとき」について-p.10)。
基本的な流れは次のとおりです(○「データベースを活用する」ことについて-p.11)。
  1. 採用責任者がシステムにログインする
  2. 採用予定者の氏名と生年月日を入力する
  3. データベース上の情報と照合する
  4. 判明している場合は、旧姓や改名前の氏名でも検索する
  5. 該当する場合に、掲載情報を確認する
特定登録取消者に該当する場合のみ、掲載情報が表示されます(○「データベースを活用する」ことについて-p.11)。
この検索は法令に基づくものとされているため、本人の同意は不要です。ただし、採用公募などの段階で、次の事項をあらかじめ書面などで示すことが望ましいとされています(○「保育士を任命し、又は雇用しようとするとき」について-p.10)。
  • 採用内定前にデータベースを検索すること
  • 該当する場合は、採用しないことがあること
  • 該当する場合は、あらかじめ申告を求めること
応募者全員を機械的に検索することや、在職中の保育士を定期的に一律検索することについては、最新の業務マニュアルを確認してください。

検索結果が表示された場合の対応

データベースに該当情報が表示された場合でも、表示だけをもって自動的に採用可否が決まるわけではありません(○「データベースを活用する」ことについて-p.11)。
検索結果を端緒として、法の趣旨に沿い、十分に慎重な確認と判断を行う必要があります(○「データベースを活用する」ことについて-p.11)。
たとえば、次のような対応が考えられます(○「データベースを活用する」ことについて-p.11)。
  • 採用面接などを通じて、本人に経歴や事実関係を詳しく確認する
  • 本人の同意を得たうえで、過去の勤務先に事実関係を確認する
  • データベースの情報と本人の説明などを踏まえ、任命・雇用の可否を判断する
資料では、最終的な任命・雇用の判断は各事業者が適切に行うものとされています(○「データベースを活用する」ことについて-p.11)。
なお、検索結果は機微な個人情報です。採用に必要な範囲を超えて施設内で共有したり、採用目的以外に利用したりしないよう注意が必要です(データベース利用者の義務-p.12)。

利用時に求められる情報管理

データベースを利用する施設・事業者には、次のような対応が求められます(データベース利用者の義務-p.12)。
  • IDやパスワードを厳重に管理する
  • 不正利用をしない
  • 多要素認証を利用する
  • 利用日時、利用者、利用目的、検索対象者などの使用記録を保管する
  • 情報漏えいが発生した場合は、故意・過失を問わず、速やかにこども家庭庁へ報告する
  • 不審な操作が確認された場合は、データベースの一時使用停止などに対応する
  • こども家庭庁による事情聴取に対応する
  • 採用責任者の異動時は、IDの変更などの手続きを行う
  • 施設の廃止や認可取消し時は、IDの抹消などを速やかに行う
使用記録の保存期間や検索結果の保存方法など、詳細な運用は業務マニュアルや最新の公式案内を確認してください(データベース利用者の義務-p.12)。

まとめ

保育士特定登録取消者管理システムは、児童生徒性暴力等を理由に保育士登録を取り消された者などの情報を管理し、保育士採用時の安全確認に活用する制度です(保育士特定登録取消者管理システムの概要-p.2)。
施設・事業者が押さえておきたいポイントは次のとおりです。
  • システムの運用開始日は2024年4月1日
  • 保育士を任命・雇用しようとするときは、データベースの活用が必要
  • 検索対象は、保育士資格を持つ人全員ではなく、保育士として任命・雇用する人
  • 法施行前の行為や登録取消しも対象となり得る
  • 検索は採用責任者が氏名・生年月日で行う
  • 判明している場合は、旧姓や改名前の氏名でも検索する
  • 該当情報が表示されても、自動的に採用可否が決まるわけではない
  • 本人への確認や、本人の同意を得た過去の勤務先への照会など、慎重な判断が求められる
  • ID、パスワード、使用記録などを適切に管理する
  • 在職中の保育士への採用時検索と、問題が疑われた場合の報告対応は別に考える
制度の目的は、保育士採用時の確認を通じて、子どもの安全を守ることです。一方で、扱う情報は非常に機微性が高いため、検索権限を限定し、検索結果を必要以上に共有しないなど、厳格な情報管理が求められます。
参考資料:保育士特定登録取消者管理システム概要

カシカンの使い方

スマホでかんたん貸出管理
カシカン
無料から使える貸出管理サービス「カシカン」の使い方を紹介しています。
カシカンの利用・登録はこちらから。
利用者インタビュー過去のエントリーよくある質問更新情報
YouTube Logo
Copyright © byus&co.,ltd. All right reserved.